葵祭も無事に開催され、すっかり初夏になってきました。
お茶室のしつらえも、端午の節句から、葵祭(5月15日)、そしてその後・・・この時期は何にしようか迷いますが、
紫陽花や梅雨にちなんだものを選びます。
ちょうど今の時季に合うので、出してくる棗に、「河太郎」というものがあります。
河太郎は、河童(かっぱ)の別名です。
伏見の酒の黄櫻や、かっぱ寿司など、かっぱって意外とたくさんのお店でキャラクターとして使われていますよね。
まさか、茶道にも使われていたとは!!
河太郎って?
Picture: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kappa_water_imp_1836.jpg
河太郎は、河童の別名。若い人は、あまりピンときませんよね。
私も、初めて「かわたろう」と聞いたときは、何のことやら?と思いました。
河童伝説だとか、各地にありますね。頭に平たいお皿を載せた妖怪で、好物はきゅうり。
頭の水がこぼれると、元気がなくなるらしいです。
お寿司のチェーン店や、日本酒の老舗だけでなく、お土産物屋さんにもこんなに河童のキャラクターがいるなんて、知りませんでした!
キャラクターの河童はかわいいですね。
お茶室の中の河童「河太郎」
お棗(抹茶を入れる器)ですが、ちょっと変わった形をしていることに、気づいていただけますでしょうか。
蓋が、河童の頭に載っているお皿のように、凹んでいます。
誰かが踏んで凹んだわけではなく、「水」にちなんだお茶会や夏の茶道具として、よく使われる趣向です。
梅雨でも、楽しめる。水にちなんだお茶会
季節によって変化する茶室。
「茶道はマナーを学ぶもの」というイメージをされていて、敷居が高いを感じている方は多いと思いますが、
茶室は、たとえ同じお部屋であっても、毎月違った雰囲気を五感で味わえる、面白い空間です。
6月から7月はじめは、よく水にちなんだお茶会が開かれます。
貴船神社の水神のお祭り「水まつり」も有名ですね。毎月7月7日に開催されます。
梅雨は、観光はどちらかというとOFFシーズンになりますが、私は、いつもより静かになる京都も好きです。
雷や夕立は苦手ですが、やさしく降る雨は、空気をおいしく、緑も美しくしてくれます。
ゆっくり雨宿りしながら、梅雨の京都を感じられる、茶道体験。
今日は休日なのに雨で何しようかな?と思ったら、お立ち寄りください。